税督促を民間に委託
大阪府堺市は11月1日から、市民税や固定資産税などの10万円未満の滞納者を対象に、電話による督促を民間委託する。
委託先は東京の債権回収会社。オペレーター4人と監督者1人の計5人が市税務部の会議室にこもり、今年度分の市税と、府から徴収を委託されている府民税のうち、法人を含む10万円未満の滞納者に電話をかける。個人情報保護のため、私物は持ち込みを禁止で、情報が漏れた場合は契約を解除する。
対象となる少額滞納者は約1万1000人おり、総額で約4億7000万円になる。市は今回の委託によって、来年3月までの5カ月間で約2億円を徴収できると試算している。一方、同期間の委託契約料は1200万円で、成果があがれば来年度も委託方式を続けるという。市税務部は「件数が多い少額滞納者への督促は職員だけでは手が足りない。民間のノウハウをいかして何とか徴収率を上げたい」としている。堺市の04年度の徴収率は92.5%。06年4月から政令指定都市になるが、現在ある14指定市の徴収率は平均94.6%で、堺市は見劣りしている。
[出典]asahi.com 2005年10月29日20時59分
Nikkeinet 2005/10/29
内閣官房行政改革推進事務局
≪総務省通達−地方税徴収の効率化≫
政府は今年3月、閣議決定された「規制改革・民間開放推進3カ年計画」の中に、「地方税徴収の民間開放推進」を追加している。これを受けて4月、総務省は、地方自治体の個人情報保護政策との整合性に留意した上で、民間への業務委託を一層推進するよう都道府県に通知した。
通知は、自治税務局長名、同局企画課長名および企画係長名の三本で、委託可能な業務例や注意事項を明示、市区町村への周知徹底を依頼している。局長通知では、民間委託の推進に対する考え方が示された。
・三位一体改革に伴う税源移譲によって地方税の重みが増していく
・徴収率アップや滞納・脱税防止による国民の納税に対する不公平感の払拭が重要課題
・徴収業務にノウハウを持つ民間業者を活用することで
徴収能力向上、徴収事務の効率化につなげる必要がある。
≪委託可能な業務≫
徴収事務のうち、「立ち入り調査」や「差し押さえ・公売」などの強制処分は地方税法が「徴税吏員」に実施主体を限定。しかし、「公権力の行使に関連する補助的な業務を民間委託することまで禁じているわけではない」として、民間委託できる業務を例示した。
(1) 公権力の行使に当たらない業務
・滞納者に対する電話での自主納付の呼びかけ
・コンビニエンスストアでの収納
(2) 公権力行使に関連する補助的業務
・インターネットオークションによる入札
・不動産公売情報の配布・広報宣伝
・公売対象となる美術品などの鑑定(見積もり価格算定)
・差し押さえ動産(自動車・美術品・ワインなど)の移送・保管
・納税通知書や督促状などの印刷、作成、封入れなど
・調査で収集した軽油の性状分析
≪非常勤職員の活用≫
非常勤職員の適切な活用は徴税コストの軽減や徴収率の向上に結びつく。そのため、民間委託可能な業務を非常勤職員に担当させることができるとしている。一方、徴税吏員の任命可否については、「非常勤職員は特別職であるため、罰則で担保された守秘義務や厳格な服務規律が適用されない。よって、徴税吏員の業務を担当させることは適当でなく、任命できない」との見解を明示。
ただし、「任期付き短時間勤務職員制度(2004年8月改正地方公共団体一般職任期付職員採用法)」の活用により、幅広い候補者の中から適任者を「週三日」などの勤務形態で採用、徴税吏員に任命できるとしている。[悪徳業者が入り込む隙を与えるざる法ではないか?]
コンビニエンスストアで公共料金や税金などを納める「収納代行」の取り扱いが急増しており、取扱額は4兆2195億円(05年2月期)にのぼった。取扱総件数は4億8806万件で、コンビニ1社当たり取扱件数は、これまで収納代行の主役だった大手銀行に匹敵する規模となった。物販拠点としてだけでなく、決済サービス拠点としてもコンビニの存在感が増している。
<05年2月期の各社の取扱額(件数)>
